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平成10年度、11年度 土壌中のダイオキシン類調査の結果

ページ番号:225-699-952

更新日:2018年2月9日

都は、ダイオキシン類による全都的な汚染状況を把握するため、平成10年度から毎年地点を変えて、土壌の一般環境調査を実施しており、このたび、11年度分の結果がまとまりました。10年度分と合わせ、これで調査地点数は41となりました。ここに2ケ年分の調査結果をまとめてお知らせいたします。(なお、10年度調査分は、平成11年3月29日に発表しています。)

  • 1) 2ヵ年で調査した都内41地点の土壌中のダイオキシン類濃度は、1.2~52(この内11年度分は、1.3~25)pg-TEQ/gで、ダイオキシン類対策特別措置法の環境基準値(1,000pg-TEQ/g)及び調査指標値(250pg-TEQ/g)を下回った。
  • 2) ダイオキシン類濃度全体に占めるコプラナーPCB濃度の割合は、3.8~67%であった。
  • 3) また、別の3地点で地点を固定し、ダイオキシン類について、地表~5cmの深さの範囲で厚さ1cmごとの濃度変化を調査した。2ヵ年の調査で、表土直下では若干の変動があるが、深くなる程濃度が低くなる傾向を確認できた

1 調査目的

都内の一般環境における土壌中のダイオキシン類濃度を把握し、あわせて土壌中のダイオキシン類の残留状況の検討に資することを目的として、調査を実施した。
なお、この調査を実施するに当たり、学識経験者(市街地土壌汚染対策検討委員会-委員長:蜷木翠東京農大名誉教授、以下「検討委員会」という)の意見を聴いた。

2 調査内容

  • 1) 調査地点( ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。図-1(PDF:383KB)
    • 一般環境調査 10年度:20地点(都の大気環境調査地点の近傍)
      11年度:21地点(10年度と異なる自治体及び清瀬市で実施)
    • 深度分布調査 3地点(長期間にわたり土壌の攪乱がない地点)
  • 2) 調査対象物質(ダイオキシン類対策特別措置法-以下、「特別措置法」という-で定義された
    • ダイオキシン類)
      PCDD(ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン)14種類、PCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)
    • 15種類、コプラナーPCB12種類
  • 3) 調査年月日
    • 11年度:平成11年11月25日~12月9日
    • (10年度:平成10年11月9日~11月19日)
  • 4) 測定・分析方法
    • 「ダイオキシン類に係る土壌調査マニュアル」(12年1月、環境庁土壌農薬課)に準拠するほか、検討委員会の意見を考慮した。試料採取方法は、以下のとおりである。
    • 一般環境調査:0~5cmの混合試料-------------環境庁マニュアル
    • 深度分布調査:0~5cmまで、厚さ1cmごとの輪切り試料--検討委員会
      11年度は、1地点(三鷹)で、10、15cmまで調査した。
  • 5) 分析機関
    • (11年度)(財)日本品質保証機構
    • (10年度)エヌエス環境(株)

3 調査結果の概要

ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。(調査結果の詳細はこちら。 11年度実測値 10年度実測値)(エクセル:158KB)

  • 1) 一般環境調査
    • ア 一般環境調査を実施した41地点におけるダイオキシン類濃度は1.2~52pg-TEQ/g(平均16pg-TEQ/g)で、特別措置法に定める土壌環境基準(1,OOOpg-TEQ/g)及び調査指標(250pg-TEQ/g)(【参考】参照)を下回った。なお、国内の既存データ(環境庁の10年度全国一斉調査及びそれ以外の調査の全国集計結果)を参考に示す。(表-1、表-2)
      また、ダイオキシン類の内、コプラナーPCBの濃度は、0.10~20pg-TEQ/g(平均2.2pg-TEQ/g)であり、ダイオキシン類全体にコプラナーPCBが占める割合は、3.8~67%(平均14%)であった。(表-1
    • イ 各地点毎に、汚染の由来を推定するため、同族体・異性体の構成等を検討した。全般的な傾向として焼却由来及び化学製品中の副生成物由来の特徴が混在しているとも考えられるが、他の発生源の影響の可能性及び土壌中での分解・移動等の諸要因の考慮を含め慎重に判断すべきであり、現状の知見では明確な断定は出来ない。
  • 2) 深度分布調査
    • ア ダイオキシン類濃度の深さ方向の変化については、2ヵ年の調査を総合すると、表土直下では若干のバラツキがあるものの、3地点とも共通して、深くなる程濃度が低くなる傾向を確認できた。(図-2)
    • イ 2ヵ年継続して、3地点のうち檜原(雑木林ー高木はコナラ,クヌギ,オオモミジが優占種)で比較的高濃度であり、この原因を検討した。関係者からの聞き取りでは、この地点では過去農薬を使用したことはないとのことであり、大気中のダイオキシン類が樹木の葉に吸着し、落ち葉とともに腐植土中に移行し、蓄積した可能性も考えられるが、現時点では明確な断定は出来ず、今後もこの原因の検討を続ける。(表-3)

4 今後の対応

平成12年度は、特別措置法(12年1月施行)の趣旨を踏まえ、一般環境については、地点数を大幅に充実して継続調査するとともに、深度分布調査も継続実施する。また、都内の土壌については、都・国・区市町等によって、既に約200地点の土壌調査データが存在する。
来年度は、都の調査結果及び既存の都内の調査データを収集・解析し、学識経験者の意見を聴きながら、都内の汚染実態を把握するとともに、土壌中の残留状況のさらなる検討を行う。

表-1 一般環境調査結果

(*印は、11年度測定分)(単位:pg-TEQ/g)
調査地点PCDD
+PCDF
コプラナー
PCB
ダイオキシン類参考値コプラナー
PCB割合
1*千代田区千代田122.3151515(%)
2港区南麻布6.20.947.1 13
3*文京区目白台6.40.877.27.612
4*墨田区墨田196.0252624
5*江東区深川121.3131310
6目黒区碑文谷1.20.151.4 11
7大田区本羽田103.214 23
8世田谷区代田101.211 11
9中野区白鷺172.118 12
10*杉並区大宮194.5242419
11*豊島区西池袋1.00.281.32.622
12*北区王子101.2111211
13荒川区南千住151.717 10
14板橋区板橋162.219 12
15練馬区石神井台202.223 9.6
16足立区六月152.418 13
17葛飾区高砂5.52.88.3 34
18江戸川区西瑞江102030 67
19八王子市打越町474.352 8.3
20立川市錦町201.521 7.1
21武蔵野市吉祥寺南町8.42.711 25
22*青梅市東青梅171.218186.7
23*府中市矢崎町120.6812135.7
24*調布市緑ケ丘172.6202113
25町田市能ケ谷町7.30.638.0 7.9
26小金井市前原町212.524 10
27*日野市神明141.5151610
28*東村山市萩山町232.325269.2
29*国立市富士見台130.8614146.1
30*田無市緑町131.6141511
31*保谷市泉町9.40.9610119.6
32福生市大字福生241.226 4.6
33*狛江市中和泉141.7161611
34東大和市中央241.325 5.2
35清瀬市下宿161.618 8.9
36*清瀬市中清戸181.920219.5
37*武蔵村山市本町9.90.6811116.2
38*稲城市東長沼6.00.246.36.63.8
39*あきる野市二宮9.40.489.9104.8
40*瑞穂町箱根ケ崎231.625266.4
41檜原村倉掛1.00.101.2 8.3
平均値142.216 14
中央値131.615 11

注1 特別措置法の施行により、ダイオキシン類測定値の毒性等量への換算方法及び定量下限値未満の扱いが改められた。(【参考】参照)
11年度測定値は、この方法で計算した。

注2 10年度測定値も、今回この方法で計算し直したので、昨年の公表値とは異なる。

注3 端数処理の関係で、表のPCDD+PCDFとコプラナーPCBの和がダイオキシン類と合わないことがある。

表-2 一般環境データの全国データとの比較

 地点数平均値中央値最大値最小値データの内容
東京都411615521.2コプラナーPCB含む
全国12866.52.7610.0015含む
全国23446.22.31100.00067含まず
全国3421279.227000含まず

ダイオキシン類(単位:pg-TEQ/g)

注 都のデータと比較した全国データは、環境庁がとりまとめ、11年9月24日に公表したものであり、データの母集団は次のとおりである。

  • 全国1、全国2:環境庁、10年度ダイオキシン類緊急全国一斉調査結果集計
  • :上記以外の環境庁調査及び全国の自治体調査結果集計

表-3 深度分布調査結果

調査地点ダイオキシン類濃度(単位:pg-TEQ/g)
採取した深さ0~11~22~33~44~510.5~11.514.5~15.50~5平均
42台東区上野公園4337362716  32
43三鷹市大沢24 26 17137.122
44檜原村字本宿7990804040  66

図-2 ダイオキシン類濃度深度方向の変化( ダウンロードのリンク 新規ウインドウで開きます。画像(PDF:179KB) )汚染実態の比較・検討を正確に行うため、このグラフでは、ダイオキシン類濃度は、測定した実測値を使用している。この数値は毒性等価係数を乗じて算出した毒性等量値(TEQ)ではないことに注意してください。

【参考】

1 特別措置法の環境基準及び調査指標

  • 1)環境基準(1,000pg-TEQ/g)
    • 人の健康を保護する上で維持することが望ましい基準として、国が定める。なお、環境基準を超過し、かつ一般国民の居住・活動の場または不特定多数一般国民の活動の場である地域については、必要に応じ、知事が「土壌汚染対策地域」として指定し、対策を実施する。
  • 2)「調査指標」(250pg/g)
    調査指標を超過した地点については、汚染拡大防止の観点から調査・モニタリングを実施する。(調査指標値は、既存の全国データ(参照)の上位5%値をもとにして設定した。)調査指標を超過した場合の調査内容は次のとおり。
    • 原因推定のための資料等調査
    • 周辺状況に応じた土壌の追加調査
    • 粉じん・水質等を含めた影響の把握
    • 土壌の継続的モニタリング

2 特別措置法施行により、次のように換算方法等が改められた。

法施行前後の毒性等量への換算方法等の比較

 毒性等価係数定量下限値未満の扱い
施行前ITEF1988定量下限未満はゼロとして扱う。
施行後WHO1998定量下限未満はゼロとする。あわせて、定量下限未満検出下限以上はそのままの値を用い、検出下限未満の数値は下限の1/2の数字を用い、合算して、参考値として付記する。

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