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平成11年12月20日    問い合わせ先
環  境  保  全  局    自然保護部緑化推進室
               

            ビル緑化に関する緑化基準の改正について

 「東京における自然の保護と回復に関する条例施行規則」及び「東京都緑化指導指針」の緑化基準
を改正し、ビル緑化を加えた新しい基準を公布(平成11年12月20日)します。平成12年4月1日から
同基準に基づく緑化指導を開始しますので、お知らせします。


   現行基準=(敷地面積−建築面積)×0.2(*) 以上
         |             |
         +−−−−−−+−−−−−−+
                |
    ↓         樹木に限る


  改正基準=現行の緑化面積基準+(屋上の面積(**) ×0.2(*) )以上
       |       |  |            |
       +−−−+−−−+  +−−−−−−+−−−−−+
           |             |
          樹木に限る      樹木、芝、草花等

(*)  総合設計制度等の適用があるものは、上記の「0.2」が「0.3」となる。
(**) 「屋上の面積」は、人の出入り及び利用可能な屋根の部分のうち、ソーラーパネル、空調等の
  ビルの管理に必要な設備の設置面積を除いた面積。
  (画像:21KB)

● 現行の緑化基準では、敷地面積のうち、「緑化しないでいい面積(建築面積)」を控除残りの面
 積の20%以上について、樹木の植栽を指導している。

● 新しい緑化基準は、上記の「建築面積」(図中、太枠で囲った部分)の中で、緑化することがで
 きる「屋上の面積」を緑化の対象面積に加える。
  また、ヒートアイランド現象の緩和等には、同じ面積であれば体積のある樹木の効果が高いが、
 屋上の場合、樹木に限定すると困難な場合があるので、芝、草花等の植栽も認める。

改正の背景

 1) 最近、屋上などの建築物の、未利用スペースを緑化する例が増えている(下記写真の例参照)。
  こうした緑化が都市全体に広まれば、ヒートアイランド現象の緩和、大気汚染の低減など、都市
  環境問題を緩和することができる。

 2) 都は、昨年12月に「東京都ビル緑化検討会」(座長:輿水肇明治大学教授)を設置し、本年5
  月に「ビル緑化を取り入れた緑化指導」など、都におけるビル緑化推進策に関する提言を受けた。

 3) これまでの緑化指導は、『植栽する場所は地上を重視し、植栽する植物は樹木を優先』(敷地
  内限定緑化)という考え方で行ってきた。
   上記2)の提言を受け、今後は、『地上だけでなく建築物上など敷地内の緑化可能な場所(緑化
  余地)は可能な限り緑化し、樹木以外でも、草花、芝、野菜等による多様な緑化を図る』(緑化
  余地の全面緑化)という考え方で緑化指導を行うものとし、緑化基準の改正を図るものである。

緑化指導の流れ

  緑化指導は、自然保護条例第24条(公共施設の緑化義務)・第25条(民間施設の緑化義務)、自
 然保護条例施行規則(緑化基準等)、緑化指導指針(「緑化計画書」の提出手続)を根拠として行
 っている。

      新築・改築計画
         ↓
    「緑化計画書」の提出
   指導の対象となる敷地面積
   民間施設:敷地面積1000平方m以上
   公共施設:敷地面積 250平方m以上
         ↓
     建築確認(建築基準法)
         ↓
       着工・完了
         ↓
     「緑化完了書」の提出


                 (参考)ビル緑化の効果

 1) ヒートアイランド現象の緩和
   近年、都心部における気温が上昇する「ヒートアイランド現象」が生じている。その原因は
  「緑の喪失(建築物等の人工物で土地を覆うこと)」と「都市活動に伴う排熱」である。
   平成7年度の東京都環境科学研究所のシミュレーション結果から推定すると、夏場の最高気温
  は緑の喪失により1.4 ℃程度(寄与率が78%)、都市活動に伴う排熱により0.4 ℃程度(寄与率
  が22%)上昇していると考えられる。その対策として「ビル緑化」は極めて有効である。

 2) ビルの省エネルギー等
   ビル緑化には、ビルの外壁に設ける断熱材と同じ断熱効果や紫外線等による建築物の劣化防止
  効果があり、ビルの空調等の省エネやビルの長寿命化ができる。

 3) 大気浄化
   緑にはNOx等を吸収したり、酸素を供給するなど大気の浄化機能があるが、市街地の地上部
  分には新たな緑化余地がなく、現在以上に緑を増やすこと(区部の現状緑被率22%)は困難であ
  る。ビル緑化で市街地に緑を増やすことによりその効果が高まる。

 4) ビル緑化によって現在以上に緑を増やすことにより、都市景観の向上、日常的な緑とのふれあ
  い、鳥や昆虫を呼び戻すことによる自然性の回復等の効果が高まるとともに、二酸化炭素の吸収
  量の増加により地球温暖化対策への貢献ができる。


<ビル緑化の例>

◆大正時代の既存工場の屋上を従業員の憩いの場にした屋上庭園(新宿区/印刷工場)
(画像:33KB)

◆雨水を利用し、入居者が家庭菜園を楽しむ屋上緑化(小金井市/共同住宅)
(画像:30KB)

◆マンションの広いテラスを活かしたプライベート・ガーデン(板橋区/個人邸)
(画像:30KB)

◆ビルの個性を感じさせ企業イメージの向上に寄与している壁面緑化(港区/オフィスビル)
(画像:32KB)

◆都心のビル街に量感のある緑を創出した屋上庭園(千代田区・オフィスビル)
(画像:31KB)

◆患者の憩いや散策の場を創出した屋上庭園(中央区/病院)
(画像:36KB)

◆量感のある樹木と「四季を感じる花の庭」をテーマにした屋上庭園(港区/駐車場上部)
(画像:44KB)

◆昭和11年完成の都内で最も古い屋上庭園(台東区/美術館)
(画像:38KB)

◆ ソーラーなどともに環境に配慮した屋上緑化(世田谷区・共同住宅)
(画像:52KB)

◆緑の乏しい都心で野鳥や昆虫などの生息の場を創出している屋上緑化(渋谷区・個人邸)
(画像:43KB)

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