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平成14年9月4日      問い合わせ先
環境局            環境局環境改善部規制指導課揚水規制担当
建設局             電話 03−5388−3496
               建設局公園緑地部公園建設課維持係
                電話 03−5320−5384

  JR東北新幹線上野駅周辺のトンネルに漏出する地下水を不忍池に導水します

 東京都は、JR上野駅付近の新幹線トンネルに漏出する日量約270立法メートルの地
下水を活用して、不忍池の水質改善と地下水のかん養を検討してきましたが、このほどJ
R東日本(株)との協議がととのい、地下水の活用について合意に達したので、お知らせい
たします。
 合意の内容は以下のとおりです。

1 事業の目的
  JR東北新幹線上野駅付近のトンネル内に漏出する地下水を、上野恩賜公園内の不忍
池の最上部に位置するボート池に放流し、不忍池の水質浄化に活用するとともに、同池か
らの地下浸透により地下水のかん養を行う。
2 事業内容
  東北新幹線トンネル内に漏出する地下水の排除のために既に設置されている上野立坑、
 下谷立坑、日暮里立坑から不忍池送水所までの送水管を新たに敷設し、同所から既設の
 送水管を利用してトンネル地下水を不忍池まで送水する。(画像:7KB)
3 工事期間
  平成14年度から15年度までの2年間
4 工事の実施者
  JR東日本(株)
5 工事の費用負担者
  JR東日本(株)


<資料>
1 不忍池について
  不忍池は、上野恩賜公園及び恩賜上野動物園に位置する、ボート池、蓮池、鵜の蓮池
 の3つの池から構成され、周囲は約2kmある。3つの池は相互に連絡しており、ボー
 ト池、蓮池、鵜の池の順に水位が低くなって、鵜の池から下水道に放流されている。
  それぞれの池の概要は次のとおりである。

+−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−+
|    |池面積(平方m)|平均水深(m)|池水量(立方m)|
+−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−+
|ボート池|  30,000   |   0.86  |  26,000   |
+−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−+
|蓮池  |  55,000   |   0.84  |  46,000   |
+−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−+
|鵜の池 |  25,000   |   0.92  |  23,000   |
+−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−+

  不忍池は、河川とつながっておらず、水の交換がないことから水質は必ずしもよくな
 い。このため、建設局は現在まで様々な設備を池に設置し、水質浄化に取り組んできた。
  ・ボート池:層流多循環システム(平成2年)
  ・蓮池  :微細気泡式曝気(3年)
  ・鵜の池 :曝気噴水ポンプ(6年)、凝集加圧浮上(6年)、生物膜酸化処理(6
   年)
  また、平成12年度、13年度にはボート池で現地浄化実験を行っている。

2 導入水の量と質
(1)今回導入を予定している地下水の水量
   合計271立方m/日 (内訳) 上野排水ピット    31立方m/日
                   下谷排水ピット    24立方m/日
                   日暮里排水ピット  216立方m/日
(2)導入を予定している地下水の水質
                       +−−−−−+−−−−−−−−−+
   平成14年8月1日に採水した試料の水質 |項目   |   分析値   |
  はきわめて良好であり、放流することにより、+−−−−−+−−−−−−−−−+
  池の水質改善効果が期待できる(分析:東京 |BOD  | 0.1 mg/リットル|
  都環境科学研究所)。           |SS   | 1mg/リットル未満|
   右表は、もっとも水量の多い日暮里立坑の |大腸菌群数|    1個/立方cm|
  分析結果である。             |電気伝導度|      31mS/m|
                       +−−−−−+−−−−−−−−−+

3 工事概要
  上野駅周辺の3カ所の立坑から駅構内にある不忍池送水所までの送水管を新たに設置
 する。不忍池送水所から不忍池までは、JR東日本が平成7年から9年にかけて行った、
 上野駅浮き上がり防止工事の際に整備した設備を利用する。

  管敷設工事:1)日暮里立坑→不忍池送水所
           口径200 L=約1,800m
        2)下谷立坑、上野立坑→不忍池送水所
           口径100 L=約1,350m
  工事期間 :平成14年度〜15年度
  総工費  :約250百万円

4 導水の効果
  不忍池の水源としては、京成電鉄上野地下駅構内に漏出する地下水(160立方m/
 日、蓮池に放流)及び井戸からの地下水がある。
  今回導入する地下水は、1日約270立方mあり、最上流部のボート池から放流する
 ので、長期的な水質改善効果が期待できる。

<参考>東京都がこれまでに行った地下水導水事業
  東京都はこれまでも、未利用地下水を利用して環境改善事業に取り組んできた。
 今回の事業は地下水導水事業としては3つ目のものである。
  1)JR武蔵野線トンネルの地下水の姿見の池、野川への導水(国分寺市)
    平成14年3月導水開始
  2)JR東京駅総武線トンネルの地下水の立会川への導水(品川区)
    平成14年7月導水開始

案内地図(画像:65KB)
不忍池送水所のポンプ(画像:36KB)
上野駅構内の既設送水管(画像:24KB)
ボート池に入る既設の送水管(画像:23KB)

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