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東京都可燃性天然ガスに係る温泉施設安全対策暫定指針

更新日:平成20年10月8日

平成19年10月24日 19環自水第267号 環境局長決定
改正 平成20年9月29日

第1章 総則

目的

第1条:この暫定指針は、温泉法(昭和23年法律第125号。以下「法」という。)、温泉法施行令(昭和59年政令第25号。以下「政令」という。)、温泉法施行規則(昭和23年厚生省令第35号。以下「省令」という。)及び温泉法施行細則(平成8年東京都規則第68号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、温泉から発生し、又は発生するおそれがある可燃性天然ガスに関する安全対策及び噴出防止対策として講ずることが望ましい事項等についての詳細を定めることにより、温泉に含まれる可燃性天然ガスに起因する爆発等による事故の未然防止を図り、もって都民の生命、身体及び財産を保護することを目的とする。

用語

第2条:この暫定指針で使用する用語は、法、政令、省令及び規則で使用する用語の例による。

温泉事業者等の責務

第3条:法第3条第1項の土地の掘削の許可又は法第11条第1項の増掘の許可(以下「温泉掘削等許可」という。)を受けた者、当該掘削又は増掘の工事(以下「温泉掘削等工事」という。)を請け負う業者及び温泉施設の管理者は、温泉に含まれる可燃性天然ガスの危険性を認識し、温泉の開発及び温泉施設の維持管理において、自主的に可燃性天然ガスの安全対策に必要な措置を実施し、事故の未然防止に努めなければならない。

第2章 温泉掘削等工事における可燃性天然ガスの安全対策

所轄消防本部への事前相談

第4条:温泉掘削等許可の申請を行おうとする者は、省令第1条の2第10号に規定する掘削時災害防止規程を作成し、又は変更した場合は、温泉掘削等工事を施行しようとする場所を所管する消防本部へ当該掘削時災害防止規程を記載した書面を提示し、可燃性天然ガス等についての安全対策に関する消防本部の指示に従うものとする。

温泉掘削業者の確定

第5条:温泉掘削等許可の申請を行う者は、当該申請前に実際に温泉掘削等工事を行う者(以下「温泉掘削業者」という。)を確定しなければならない。

2 温泉掘削等許可の申請を行う者は、やむを得ない理由により、温泉掘削等許可の申請後に温泉掘削業者を変更しようとする場合は、変更後の温泉掘削業者の名称及び連絡先、変更する理由並びに省令第1条の2第10号に規定する掘削時災害防止規程に示した安全対策が、変更後の温泉掘削業者によって確実に履行されることを明らかにする書面を知事に提出しなければならない。

温泉掘削等許可申請に係る標識の設置等

第6条:温泉掘削等許可の申請を行った者は、申請後、速やかに次の各号に掲げる事項を記載した標識を当該工事現場で公衆が見やすい場所に設置し、動力の装置の工事の完了又は廃止までの間、当該標識を設置し続けなければならない。

一 温泉の利用目的

二 温泉掘削等工事をしようとする土地の所在及び地番

三 掘削の深度

四 可燃性天然ガスの安全対策の内容

五 工事着手予定日(着手後においては着手日)及び工事完了予定日

六 許可申請者の住所、氏名及び電話番号並びに工事に係る責任者名

七 温泉掘削業者の所在地及び名称

八 標識設置年月日

2 温泉掘削等許可の申請を行った者は、当該温泉掘削等許可を受けたときは、速やかに前項に掲げる標識に、許可年月日及び許可番号を追記し、許可申請者を温泉掘削工事者又は温泉増掘工事者と書き換えなければならない。

第7条:温泉掘削等許可の申請を行う者は、申請に係る計画について、申請地の周辺の住民等に対して説明するとともに、当該申請が東京都自然環境保全審議会に諮問されるまでの間に、その結果を知事に書面により報告しなければならない。

噴出防止装置の設置

第8条:省令第1条の2第5号に規定する噴出防止装置は、可燃性天然ガスが噴出した際に安全が確保される場所から遠隔操作ができるものでなければならない。

非常用泥水の準備

第9条:省令第1条の2第10号ロに規定する災害の防止のために行う点検の項目及び方法に関する事項及び同号ハに規定する災害その他の非常の場合にとるべき措置に関する事項には、温泉掘削等工事の施行に当たって泥水循環方式を採用する場合にあっては、突発的な可燃性天然ガスの噴出を防止できる泥水比重を円滑に調整し、当該泥水を坑内へ注入できる体制を整えさせることについて規定しなければならない。

火気対策

第10条:省令第1条の2第2号ロに規定する当該範囲内において行うことがやむを得ない溶接又は溶断の作業を行う際にあっては、温泉掘削等許可を受けた者は、温泉掘削業者に対し、掘削その他の作業を中止させ、噴出防止装置を設置している場合は作動させて可燃性天然ガスの噴出を防止させるとともに、周辺空気中の可燃性天然ガスの濃度を測定させ、その測定結果を記録させるなど、万全の安全対策を講じさせなければならない。

第11条:省令第1条の2第4号に規定する消火器については、温泉掘削等許可を受けた者は、温泉掘削業者に対し、工事現場内の使用しやすい場所に設置させなければならない。

電気設備及び内燃機関の制限

第12条:温泉掘削等許可を受けた者は、温泉掘削業者に対し、省令第1条の2第2号に定める範囲において防爆性能を有しない電気機器又は内燃機関を設置する場合は、可燃性天然ガスの噴出の兆候があったとき、又は噴出したときには、速やかに通電及び動作を停止させなければならない。

点検結果の確認

第13条:省令第1条の2第9号に規定する記録については、温泉掘削等許可を受けた者が毎週1回以上その記録内容について確認しなければならない。

温泉掘削等工事の作業休止中における措置

第14条:省令第1条の2第10号ニに規定するその他災害の防止に関し必要な事項として、温泉掘削等工事の作業を休止している期間は、噴出防止装置及びガス検知器を作動させるなど可燃性天然ガス噴出防止のために必要な措置を講ずることを記載しなければならない。

現場作業員に対する教育

第15条:省令第1条の2第10号イに規定する安全に関する担当者は、災害の防止のための措置として、温泉掘削等工事の現場作業員に対し、可燃性天然ガスの安全対策について、工事現場で安全に作業を行うために必要な教育を行わなければならない。

緊急連絡体制

第16条:省令第1条の2第10号イに規定する災害の防止のための措置を適正に実施するための体制として、温泉掘削等工事の施行に関し事故が発生した場合の連絡体制、役割分担及び人員配置を記載しなければならない。

2 前項の連絡体制には、温泉掘削等工事の施行に関し事故が発生した場合、直ちに知事、消防機関その他関係機関に連絡することを記載しなければならない。

危険濃度を測定した際の緊急連絡

第17条:省令第1条の2第10号ハに規定する災害その他の非常の場合にとるべき措置に関する事項として、掘削等工事現場の可燃性ガス検知器が警報を発したとき、又は事故が発生したときは、直ちに作業を中断させ、知事、温泉掘削等許可を受けた者その他関係機関に報告することを規定しなければならない。

管理記録

第18条:省令第1条の2第10号ロに規定する災害の防止のために行う点検の項目及び方法に関する事項は、第9条に定めるもののほか、次の各号とし、点検の結果について記録しなければならない。

一 噴出防止装置の機器の設置状況、作動確認及び保守等についての記録

二 作業のためやむを得ず火気を使用する場合、使用した理由、機器名、使用時間及び機器の作業責任者名等の記録

掘削等工事中の可燃性天然ガスに関する記録の継承

第19条:温泉掘削等許可を受けた者は、温泉掘削等工事の工事完了に際して、当該工事中に得た可燃性天然ガスに係るすべての情報について、温泉掘削業者から引継ぎを受けなければならない。温泉掘削等工事中に温泉掘削業者を変更した場合も同様とする。

2 温泉掘削等許可を受けた者は、温泉井戸を温泉の採取を行う者に引き継ぐときは、前項に掲げる情報も引き継がなければならない。

3 前2項の規定により引継ぎを行う場合にあっては、引継ぎを受ける者に十分説明を行うとともに、引き継ぐ者及び引継ぎを受ける者の双方が当該引継ぎが完了したことを確認した上で、書面に署名又は記名及び捺印するものとする。なお、引継ぎを受けた者は、次の者に引き継ぐまでその記録を保存しなければならない。

温泉掘削等工事完了後の安全対策

第20条:温泉掘削等工事の後において温泉井戸を管理する者は、温泉掘削等工事の完了から温泉井戸による温泉の採取を開始するまでの間、温泉井戸から可燃性天然ガスが噴出することを防止するなど、必要な安全対策を講じなければならない。

2 前項の者は、温泉掘削等工事後の未利用の源泉において、毎月1回、排出される可燃性天然ガス濃度、周辺の火気の状況等について、記録しなければならない。

第3章 温泉の採取の許可の申請に関する規定

消防計画との整合

第21条:法第14条の2第1項の規定による温泉の採取の許可の申請又は法第14条の7第1項の規定による温泉の採取のための施設等の変更の許可の申請を行う際に都知事に提出する省令第6条の3第1項第10号に規定する採取時災害防止規程は、消防法(昭和23年法律第186号)第8条に定める消防計画が策定される場合には、当該消防計画との整合性を図らなければならない。当該採取時災害防止規程を変更した場合についても、同様とする。

第4章 温泉の採取のための施設における可燃性天然ガスの安全対策

温泉の採取のための施設の構造における安全対策

第22条:省令第6条の3第3項第2号に規定する可燃性天然ガスが漏出しない構造とするために、温泉水に塩分を含む場合にあっては、ガス分離設備、配管等については、塩水に対する耐食性を有するものでなければならない。

第23条:省令第6条の3第3項第4号に規定されているガス換気設備の常時運転をするために、停電により換気機能が失われることのないよう、非常電源を附置しなければならない。

ガス漏れ火災警報設備の設置及び維持管理

第24条:温泉の採取のための施設が消防法施行令(昭和36年政令第37号)第21条の2第1項第3号に規定する防火対象物又はその部分に該当する場合にあっては、省令第6条の3第3項第5号に規定する警報設備として、消防法に定めるガス漏れ火災警報設備を消防法にしたがって設置し、維持管理しなければならない。

2 温泉の採取のための施設が消防法施行令第21条の2第1項第3号の防火対象物又はその部分に該当しない場合にあっては、省令第6条の3第3項第5号に規定する警報設備として、消防法に定めるガス漏れ火災警報設備を消防法に準じて設置し、維持管理するものとする。

消火器の設置及び維持管理

第25条:省令第6条の3第3項第10号に規定する消火器は、可燃性天然ガス発生源の近くの緊急時に使用しやすい場所に備え付け、消防法上設置義務となる消火器にあっては消防法にしたがって設置及び維持管理をし、消防法上設置義務とならない消火器にあっては消防法に準じて設置及び維持管理をしなければならない。

温泉施設の安全に関する担当者の責務

第26条:省令第6条の3第1項第10号イに規定する安全に関する担当者(以下「温泉安全管理者」という。)は、その業務のうち、可燃性天然ガスに対する安全確保を最優先に行わなければならない。

第27条:温泉の採取のための施設を管理する者は、温泉安全管理者に対し、緊急時の温泉井戸及び関連設備の運転停止の権限を付与するものとする。

第28条:温泉安全管理者は、知事が実施する温泉施設の可燃性天然ガスの防災に関する講習を受講しなければならない。

第29条:温泉安全管理者は、災害の防止のための措置として、温泉の採取のための施設の作業員に対し、可燃性天然ガスの安全対策についての教育を行わなければならない。

第30条:温泉井戸に動力、地下水位計その他機器類の電気部品を新たに設置し、又は既に温泉井戸に設置している当該電気部品を更新するときは、当該電気部品は、防爆電気機器でなければならない。ただし、常時、温泉井戸内に水没した状態で設置する場合にあっては、この限りではない。

2 前項ただし書の規定により、温泉井戸に設置する動力、地下水位計その他機器類の電気部品について、防爆電気機器以外のものを設置している温泉の採取のための施設の温泉安全管理者は、常時、地下水位を観測するとともに、地下水位が低下し、これらの機器が温泉井戸中の空気と接触する状態になった場合は、直ちに温泉の汲み上げを停止させなければならない。

可燃性天然ガスに関する記録の継承

第31条:温泉の採取のための施設を管理する者は、温泉の採取の開始後に当該施設を他の者に引き継ぐときは、当該温泉の温泉掘削等工事の際及び温泉の採取の際に得た可燃性天然ガスに関する情報その他温泉施設の安全管理に必要な情報を引き継がなければならない。

2 温泉の採取の開始後に、温泉の採取のための施設を管理する者から当該施設の管理の業務を請け負った者が当該施設の管理の業務を新たに請け負った者に引き継ぐときは、温泉の採取のための施設を管理する者及び新たに当該施設の管理の業務を請け負った者に対し、前項に掲げる情報を引き継がなければならない。

3 前2項の規定により引継ぎを行う場合にあっては、引継ぎを受ける者に十分説明を行うとともに、引き継ぐ者及び引継ぎを受ける者の双方が当該引継ぎが完了したことを確認した上で、書面に署名又は記名及び捺印するものとする。また、引継ぎを受けた者は、次の者に引き継ぐまでその記録を保存しなければならない。

第5章 報告

温泉掘削等工事等における報告

第32条:温泉掘削等許可を受けた者は、省令第1条の2第1項第10号イに規定する安全に関する担当者を選任し、又は変更した場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

2 温泉掘削等許可を受けた者は、温泉掘削等工事中は毎週1回、温泉掘削等工事の進ちょく状況及び第18条の記録並びに可燃性天然ガスが検出された場合には省令第1条の2第9号の記録について書面により知事に報告を行わなければならない。

3 温泉掘削等許可を受けた者は、温泉掘削等工事において、温泉成分の分析時に温泉中の可燃性天然ガスの濃度を測定した場合には、当該測定の結果を書面により知事に報告しなければならない。

4 温泉掘削等工事の後において温泉井戸を管理する者は、温泉掘削等工事後の未利用の源泉において、毎月1回、第20条第2項の記録について書面により知事に報告を行わなければならない。

温泉の採取のための施設の管理状況に関する報告

第33条:温泉を採取する者は、法第14条の5第1項の可燃性天然ガスの濃度についての確認を受けた温泉の採取の場所において、温泉の採取に伴い発生するガスが環境大臣が定めるメタンの濃度の値を超える濃度を確認した場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

2 温泉を採取する者は、温泉安全管理者を選任し、又は変更した場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

3 温泉を採取する者は、省令第6条の3第3項第5号に規定する可燃性ガスの警報設備が警報を発した場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

4 温泉を採取する者は、第30条第2項により温泉の汲み上げを停止した場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

5 温泉を採取する者は、温泉の採取のための施設において温泉の採取を一時的に休止する場合又は温泉の採取を休止していた施設が温泉の採取を再開する場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

6 温泉を採取する者は、法第14条の2第1項の規定による温泉の採取の許可又は法第14条の5第1項の可燃性天然ガスの濃度についての確認を受けた者の住所若しくは氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地、名称又は代表者の氏名)又は連絡先が変更になった場合は、変更後の住所及び氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地、名称及び代表者の氏名)並びに連絡先について書面により知事に報告を行わなければならない。

7 温泉を採取する者は、温泉の採取の場所の土地の所有者が温泉掘削許可申請書に記載されている者と異なる場合又は当該所有者の変更があった場合は、当該所有者について書面により知事に報告を行わなければならない。

8 温泉を採取する者は、省令第6条の3第1項第10号に規定する採取時災害防止規程を変更した場合は、当該変更後の採取時災害防止規程を知事に提出しなければならない。

9 温泉を採取する者は、法第14条の7第1項の規定による許可を受けた温泉の採取のための施設等の変更が完了した場合は、その旨を書面により知事に報告しなければならない。

10 法第14条の5第1項の可燃性天然ガスの濃度についての確認を受けた者は、当該確認に係る温泉について、当該確認を受ける際のメタン濃度が基準値の90%を超えている場合は、法第18条第3項の温泉成分分析の際にメタン濃度の測定も再実施し、その結果を書面により知事に報告しなければならない。

11 法第14条の2第1項の規定による温泉の採取の許可を受けた者は、当該許可に係る温泉の採取のための施設の維持管理状況について、省令第6条の3第1項第9号の記録、同項第10号ロの採取時災害防止規程に記載した点検の項目及び方法に基づき行った点検の結果並びに同条第3項第12号の記録を、1年ごとに知事へ報告しなければならない。

第6章 温泉の採取のための施設を廃止する場合の可燃性天然ガスの安全対策

温泉の採取のための施設の廃止時の安全対策

第34条:温泉の採取のための施設を管理する者は、温泉井戸を廃止しようとするときは、事前に、知事に、廃止に係る計画を書面により報告し、次の各号に掲げる対策を講じなければならない。

一 将来にわたって、可燃性天然ガスの噴出又は漏えいが起きないよう、安全な工法により温泉井戸の埋戻しを行うこと。

二 前号の埋戻し作業の際には、温泉井戸からの可燃性天然ガスの濃度を測定しながら、安全に配慮して作業を行うこと。

三 廃止した温泉のあった土地を他の者に譲渡し、又は使用させる場合にあっては、新たに土地の譲渡を受け、又は使用する者に対し、温泉井戸があった位置、埋め戻した方法及びその結果についての情報も引き継ぐこと。

2 知事は、法第14条の8第1項の規定による廃止の届出のあったときは、当該届出の内容について、所轄の消防本部に連絡するものとする。

附則

施行期日

1 この指針は、平成19年10月29日から施行する。

附則

施行期日

1 この指針は、平成20年10月1日から施行する。

経過措置

2 この指針による改正後の東京都可燃性天然ガスに係る温泉施設安全対策暫定指針(平成19年10月24日付19環自水第267号)第33条第10号の規定は、平成21年12月31日までは適用しない。

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