隅田川河口で発生した青潮について

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平成24年9月28日に隅田川河口部において、青潮の発生が確認されましたのでお知らせします。

【発生確認場所】

隅田川新大橋付近から東京港連絡橋(レインボーブリッジ)付近の海域

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【青潮の発生状況】

9月28日に関係機関から臨海副都心付近の海域及び隅田川の築地市場付近で青潮が発生しているとの情報があり、東京都環境局の職員が青潮の発生状況を確認に行きました。

14時30分 勝鬨(かちどき)橋下流にて隅田川の水面が青白く変色していることを確認。若干の臭気を確認。

15時30分 佃大橋下流にて水面の青白い変色を確認。わずかに有機物臭を確認。水質測定の結果、溶存酸素量が表層で0.6mg/L、水深2mではゼロでした。体長5cm大のハゼが数匹、岸寄りで鼻を上げていのを確認。

16時00分 新大橋下流の浜町公園付近の隅田川で水面の青白い変色を確認。水質測定の結果、溶存酸素量が表層で1.1mg/L、水深3mではゼロでした。満潮時刻が過ぎたため、青白い変色は薄くなっていた。体長10cm大のハゼが強風と波のため30尾ほど、テラスに打ち上げられていました。水中のハゼは鼻を上げていました。

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 勝鬨(かちどき)橋の下流。青白い水面。 同じ地点にて数匹のハゼが鼻を上げている状態。(9月28日 15時)

【想定される原因】

9月の下旬に東京港の海域において海底の溶存酸素量が少ない状態である「貧酸素水塊」が海底から10m以上の厚さで存在していたことが確認されています。さらに、9月25日頃から北寄りの風が吹いており、27日の午後には風速が10m/sを越える強風となりました。
この北風により表層の水が沖へ流されると同時に、東京港内に存在していた海底の「貧酸素水塊」が上流へ向かい、水深の浅い隅田川河口部で表層へ上昇したため、「貧酸素水塊」に含まれる硫化物が硫黄となり、青潮が発生したと想定されます。

【発生した青潮について】

同日に江東区内の河川、運河や葛西臨海公園の周辺海域においても、青潮による水面の変色やマハゼの異状が確認されたとの情報がありました。
なお、翌29日に風向が北寄りから南寄りに変化したことに加えて、30日には台風17号による強風と降雨があったこともあり、10月1日には青潮が解消したことを確認しました。
東京港内で青潮が発生したのは、平成16年8月に羽田沖で発生して以来、8年ぶりであり、隅田川では初めてでした。

青潮の解説(国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務所のホームページ)(外部サイト)

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