六価クロム汚染土壌対策

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1 経過概要

六価クロムによる土壌汚染問題は、昭和48年に東京都が日本化学工業(株)から買収した江東区大島9丁目の都営地下鉄用地及び市街地再開発用地で大量のクロム鉱さい埋め立てが判明したことを発端とします。
昭和50年12月、都(交通局・都市計画局)は日本化学工業(株)に対し損害賠償を求めて提訴し、昭和61年4月両者和解が成立しました。また、他の民有地についても昭和54年3月「鉱さい土壌の処理に関する協定」(東京都知事、日本化学工業(株))を締結し、都の指導のもと同社の費用負担により恒久処理を実施しました。

2 恒久処理

六価クロム鉱さいを処理するために、昭和55年から平成13年にかけて、再開発地域内に集中処理地を5箇所(①南北工場跡地(風の広場)②和解に基づく処理地(わんさか広場)③江戸川区処理地(自由の広場)④江東区処理地⑤日本化学工業(株)本社敷地内処理地)設けて、鉱さいの還元・封じ込め処理を行いました。

(1) 和解に基づく処理
平成2年11月から鉱さい処理工事が始まり、平成5年4月に8万6千m3の鉱さい封じ込め処理が完了し、現在は公園(わんさか広場)として開放されています。
(2) 協定に基づく処理
昭和55年から鉱さい処理工事が始まり、平成13年2月に33万5千m3の鉱さい封じ込め処理が完了し、現在は公園(風の広場、自由の広場)等として利用されています。

3 モニタリング

亀戸・大島・小松川地区及び南葛西地区において、定期的に大気中の粉じん等を測定し、周辺環境の状況把握を行っています。さらに、集中処理地とその周辺において水質の六価クロム濃度を測定し、監視を行っています。
大気モニタリング結果は都内の他調査地点と比較し、同等程度です。また、水質モニタリング結果においては、公園の処理水中の六価クロム濃度は下水排除基準値未満でした。
詳細な結果に関しては、以下のリンク先をご覧ください。

4 点検・保守管理等の実施状況

東京都では関係機関と連携し、集中処理地周辺の点検・清掃等を定期的に実施しております。
また、雨天時の排水性改善等の保守対応も実施しております。これまでの主な対応状況は以下の通りです。
(1)わんさか広場
平成25年、平成29年及び令和元年に北側入口付近で簡易処理施設に導水する排水管増設の補修工事を実施しました。
(2)風の広場
平成26年に北側入口付近で処理施設に導水する排水管及び排水ポンプの交換を行いました。また、令和元年に北側入口付近の斜面末端部に擁壁及び側溝を設置し、処理施設に導水する排水管の増設を行いました。
(3)船堀橋下
平成23年に再舗装工事等を実施しました。また、平成25年及び令和元年に桝の蓋の交換を行いました。

5 住民参加による日本化学工業クロム公害対策会議

  • 設置要綱
  • 委員名簿 (平成29年4月1日現在未選抜)
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